農業経営で地域経済を変える!

「農業が地域を守る」吉岡政博さんポートレート

「自分がやったら、やった分だけが自分のものになる、これが農業経営の魅力ですね」と、キラキラと瞳を輝かせて語る吉岡さんには若い力が満ちあふれている。

農業が盛んな国富町には、代々農家を営む家も多いが、全国の例に漏れず、数年後、後継者不足に悩むことが必須の現状もある。現在、吉岡政博さんは、国富町で両親と3人で営農をしている。約7haの畑で、焼酎原料用の甘藷や切干用ダイコンをメインに生産をしている。

吉岡政博さん(畑にて)

サービス業に従事したいと思い、専門の学校卒業後、20歳で東京の某有名ホテルに就職した吉岡さんだったが、人事評価が何をやったかではなく、誰に認められるかというサラリーマンは性に合わないと思い、退職し、先輩の経営する大分のカクテルバーに就職した。その後、若くして久留米店の経営を任せられるほどになった吉岡さんだが、29歳のとき、母が病気になり、父一人では営農の継続が難しくなったことをきっかけに故郷に戻ってきた。家業である農業に戻って、現在5年目。

「農業を継ごうと思った決め手は、農地があれていくのが嫌だったからです。地区の農家を見渡しても30代は自分だけ。上の世代がもうすぐ軒並み引退すると今の農家の数でこの土地は賄いきれない。だから、農業をやりたいと思えるように後輩に背中を見せられるようになりたいと思っています」

用水路作業風景

夢は、地域全体で農業を盛り上げること。吉岡さんの理想は、現在、農業から離れている若い後継者が地域に戻ってきて、一丸となり郷土の農地を守っていくこと。 「これは、ひいては日本の国土そのものを守ることだと思うのです」と、農業の大切さを話してくれた。

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